讒訴（読み）ザンソ

デジタル大辞泉

ざん‐そ【^×讒訴】

［名］(スル)
１ 他人をおとしいれようとして、事実を曲げて言いつけること。「上司に讒訴する」
２ 陰で人の悪口を言うこと。陰口。
[類語]誣告・密告・裏切り・内応・内通・気脈を通じる・背信・背徳・背任・変心・寝返り・おためごかし・讒言・告げ口・垂れ込み・言い付ける

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ざん‐そ【讒訴】

〘名〙

① 他人をおとしいれようとして、事実をまげてその人が悪いように訴えること。また、その訴え。讒言。ざんそう。

※吾妻鏡‐文治三年（1187）三月一〇日「景時依_二讒訴之科_一、可_レ作_二鎌倉中道路_一」

※浄瑠璃・嫗山姥（1712頃）三「上をかろしめ下をかたふけ候と、さい三ざんそしきりなれば」

② かげで他人の悪口を言うこと。また、その悪口。かげぐち。そしり。ざんそう。

※歌舞伎・群清滝贔屓勢力（1867）中幕「ええ飛んだ所で顔の讒訴(ザンソ)」 〔劉向‐封事〕

ざん‐そう【讒訴】

〘名〙 「ざんそ（讒訴）」の変化した語。

※御伽草子・鉢かづき（室町末）「なみの立居の事までも、そらごとのみばかりの給ひて、常には父にざんそう申す」

出典　精選版 日本国語大辞典