アルカローシス(読み)あるかろーしす(英語表記)alkalosis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルカローシス」の意味・わかりやすい解説

アルカローシス
あるかろーしす
alkalosis

血液中の酸と塩基との関係が塩基優位の状態、すなわち血液pHの上昇をいう。通常、血液はpH7.40に保たれるように強い調節作用が働いているが、塩基の異常な蓄積ないしは酸の欠乏がおこる場合があり、おおよそpH7.44以上になる状態をアルカローシスとよぶ。pH7.60以上になると、テタニーtetanyといわれる筋肉のけいれんがおきて危険状態となる。

 アルカローシスは呼吸性と代謝性に2大別される。前者ヒステリーなどで換気亢進(こうしん)の抑制が効かなくなった過換気症状群であり、後者嘔吐(おうと)などによって胃から大量の塩酸が失われたときなどにみられる症状である。

[本田良行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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