ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アレクサンダル1世」の意味・わかりやすい解説
アレクサンダル1世
アレクサンダルいっせい
Aleksandar I; Alexander Joseph von Battenberg
[没]1893.10.23. グラーツ
ブルガリア公 (在位 1879~86) 。バッテンベルク侯アレクサンドルとも呼ばれる。ロシア軍に仕官し,露土戦争 (1877~78) に従軍した。この戦争の結果ブルガリア公国が誕生すると,叔父のロシア皇帝アレクサンドル2世の支持を得て 1879年4月にブルガリア公に選ばれたが,アレクサンドル2世の暗殺後まもなく新皇帝アレクサンドル3世の寵を失い,その後ロシアによる内政干渉により両国間の関係も悪化した。 1885年 11月セルビアがオーストリア=ハンガリー帝国の黙認のもとにブルガリアに侵入。ブルガリア軍はこれを撃破したが,セルビア領への反撃はウィーンの圧力によって阻止された。これはドイツ系の公に対する不満によるものといわれ,1886年のクーデターで退位を余儀なくされた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報