食の医学館 「アレルギー性腸炎」の解説
あれるぎーせいちょうえん【アレルギー性腸炎】
《どんな病気か?》
〈たまご、牛乳、ダイズなどの食物アレルギーが原因〉
アレルギー反応によって起こる病気はいろいろありますが、アレルギー性腸炎もその1つで、特定の食物がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって、腸内で過敏症状をしめす病気です。
下痢(げり)、嘔吐(おうと)、腹痛が一般的な症状で、じんま疹(しん)やぜんそく、血圧低下を起こすこともあります。乳幼児では肛門(こうもん)周囲が赤くなる(発赤(ほっせき))ことがあります。
食べて数分から1時間で発症するタイプと、数時間から2、3日で発症するタイプにわかれます。
ここ数年、アレルギーの人はふえる一方で、現在では国民の3人に1人はアレルギーに悩んでいるといわれるほどです。たまご、牛乳、ダイズが3大アレルゲンとして知られていますが、肉や魚などを食べてアレルギーを起こす人もおり、なかには米がアレルゲンという人もいます。
《関連する食品》
〈アレルゲンを間隔をあけて食べる方法も〉
○栄養成分としての働きから
アレルゲンである食物を食べないことが原則ですが、その食品が含む栄養素を他の食品で補う必要があります。たとえば、たまごがアレルゲンなら魚介類や肉類などでたんぱく質が不足しないように注意します。
しかし、アレルゲンが複数にわたる場合は、食べるものが制限されてしまい、栄養のバランスが悪くなって、ますますアレルギーが悪化することもあります。最近は、アレルゲンを除去するのではなく、間隔をあけて少しずつ食べる「回転食」と呼ばれる食事療法も試みられています。
アレルギーを緩和する効果のある栄養素としては、脂肪酸のIPA(イコサペンタエン酸)とα(アルファ)―リノレン酸、ビタミンB6があります。IPAは脂肪の多い魚に含まれますが、アレルゲンになりやすいのでサプリメントで摂取しましょう。α―リノレン酸はシソ、カボチャ、ダイコン、コマツナなどに多く含まれています。ビタミンB6は豚もも肉、レバー、サケなどに含まれています。
アレルギーは、体調が悪いときに強くでる傾向があるので、日ごろから規則正しい生活を心がけ、体調をととのえる栄養素を十分にとることがたいせつです。
○注意すべきこと
腸炎の治療で抗生物質(こうせいぶっしつ)のフラジオマイシンを服用すると、まれにビタミンの吸収を低下させてビタミン欠乏症が起こることがあります。