イルネリウス(読み)いるねりうす(英語表記)Irnerius

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イルネリウス」の意味・わかりやすい解説

イルネリウス
いるねりうす
Irnerius
(1050/1055―1130ころ)

イタリアの法学者。注釈学派の祖であり、ヨーロッパ法律学の祖ともいわれる。ボローニャの法学校でローマ法を講じた。彼の手法は、『ユスティニアヌス法典』の行間や欄外に注釈glossaを付すものだったので、彼の一派は注釈学派(グロッサトーレン)とよばれている。彼の学問的名声は広くヨーロッパに広まって、各地から学生が集まり、「法の灯」lucerna iurisと慕われた。

[佐藤篤士]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イルネリウス」の意味・わかりやすい解説

イルネリウス
Irnerius

[生]1050頃.ボローニャ
[没]1130頃
北イタリアのボローニャの法学者。その高い学問的権威ゆえに,「法の灯台」とたたえられ,註釈学派の第一人者であった。ヨーロッパ法学の創造者であり,近代的法解釈学創始者でもあった。

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