インドメタシン(読み)いんどめたしん(英語表記)indometacin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インドメタシン」の意味・わかりやすい解説

インドメタシン
いんどめたしん
indometacin

アメリカのメルク社によって開発された非ステロイド系の消炎鎮痛剤で、その作用はヒドロコルチゾンにも勝る強力な薬剤である。関節リウマチ変形性関節症腰痛などの疼痛(とうつう)の軽減、炎症除去に繁用されている。副作用として胃腸症状、消化性潰瘍(かいよう)などがあり、長期間連用すると副作用の発現も多くなる。製剤として、カプセル(25ミリグラム)、徐放カプセル(25ミリグラム、37.5ミリグラム)、坐薬(ざやく)(25ミリグラム、50ミリグラム、100ミリグラム)、軟膏(なんこう)(1%)がある。

[幸保文治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インドメタシン」の意味・わかりやすい解説

インドメタシン
indomethacin

非ステロイド性の解熱鎮痛剤。慢性関節リウマチならびに関連疾患の治療薬として 1963年に開発された。インドメタシンインドール誘導体であるが,作用機序はサリチル酸誘導体と同様,プロスタグランジン生合成阻害によると考えられている。そのため,抗炎症作用のほかに血栓,狭心症,心筋梗塞月経困難症などにも応用されはじめている。副作用として食欲不振,吐き気,腹痛,消化性潰瘍などの消化器障害が最も多く,頭痛めまい白血球減少症,血小板減少などもみられることがある。

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