インド省(読み)インドしょう(英語表記)India Office

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インド省」の意味・わかりやすい解説

インド省
インドしょう
India Office

イギリスのインド植民地統治のため設置された官庁。 1858年イギリス国王の直接統治が開始されると,行政部門の一つとして発足した。インド担当国務大臣が統括し,本国における統治事務を処理した。そのもとに審議機関としてインド評議会がおかれ,インド担当国務大臣の行動を制限する権限があった。インド省,評議会の経費は植民地側が負担した。その後インド省の役割に大きな変化はなかったが,1919年にはインド統治に関する経費は本国側が負担するようになり,参事会の構成と権限は縮小,大臣の権限についても修正された。さらにイギリス駐在インド高等弁務官をおいて,インド政庁の本国における代理者の職務をこれに移管した。 35年の「統治法」により評議会が解散され,同時に大臣の権限も縮小された。以後 47年インド,パキスタンの分離独立まで続いた。

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