日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウォルフ・フェラーリ」の意味・わかりやすい解説
ウォルフ・フェラーリ
うぉるふふぇらーり
Ermanno Wolf-Ferrari
(1876―1948)
イタリアの作曲家。ローマで美術を学んだのち、音楽に転向。ミュンヘンの音楽アカデミーに留学して、ラインベルガーの弟子となった。帰国後、作曲活動を開始し、オペラ『シンデレラ』(1900)、カンタータ『新生』(1903)の成功により、作曲家としての地位を確立した。また、ベネチアの音楽院の校長、ザルツブルクのモーツァルテウムの作曲教授も務めた。オペラ・ブッファの作曲を得意とし、『聞きたがりの女たち』(1903)、『4人のがんこ者』(1906)、『スザンナの秘密』(1909)、『恋をする医者』(1913)などを発表した。ベリズモの流れを受け継ぐ悲劇オペラ『マドンナの宝石』(1911)はその間奏曲によってとくに有名である。
[寺田由美子]