ウルス(読み)うるす(英語表記)ulus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウルス」の意味・わかりやすい解説

ウルス
うるす
ulus

トルコ語モンゴル語で、もとは人の集まり、集落意味した。のちに、より大きな人間集団をさすようになり、部族地方住民、あるいは国を意味した。文献的には、732年に建てられた突厥(とっけつ)碑文にも「国」の意味でウルス用語がみられる。また文語モンゴル語文献としてはもっとも古い「チンギス・ハン碑文」(1225)にも「普(あまね)きモンゴル・ウルス」ということばがみられる。

[森川哲雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウルス」の意味・わかりやすい解説

ウルス
ulus

モンゴル語で「国」または「国民」,独立の統治者のもとに結集した人の集団をいう。モンゴル帝国という場合の「帝国」も,チャガタイ・ハン国などと称する際の「ハン国」も,ともにモンゴル語ではウルスと呼ばれた。

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