地図投影の一種。横軸正距方位図法で円形に表される半球図を、赤道に平行な横方向に2倍に引き伸ばした楕円(だえん)形にして地球全体を表す図法。楕円の長軸を赤道、短軸を中央経線とし、球とした地球の半径をRとして、長軸の長さは2πR、短軸の長さはπRとする。正角図法、正距図法、正積図法のいずれでもないが、この変形の結果を正軸とみなして、これから横軸、斜軸の場合の作図も考えられ、それらを含めて地図帳の世界全図に用いられる。横方向に2倍引き伸ばす方法は1889年にロシアのエイトフDavid Aitoff(1854―1933)が発表し、ドイツのハンメルErnst von Hammer(1858―1925)が1892年にその紹介記事のなかで横軸正積方位図法への応用を述べた。その後、20世紀中期のフランス語文献では、この変換をエイトフ変換と命名した。
[金澤 敬]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...