南フランス、ガール県にある港町。地中海に面してはいないが、ローヌ川デルタの潟湖(せきこ)に面している。人口6012(1999)。町の起源は13世紀にルイ9世によって築かれた要塞(ようさい)で、いまも城壁がよく残っている。第7回、第8回の十字軍はこの港町から出発した。14世紀ごろまで栄えたが、その後、海と結び付いていた運河が土砂で埋まり、また土砂の堆積(たいせき)によって海岸部は遠ざかり、この町の港湾機能は失われ、町は急速に衰えた。現在の町はローヌ川からセートへ通じる運河沿いにあり、町から海岸のグロー・デュ・ロアまで6キロメートルはこの運河から分かれた水路によって結ばれている。
[青木伸好]
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