出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ギリシア神話で、トロヤ王プリアモスとヘカベの娘。アポロン神から予言能力を授けられたが、その求愛を拒んだため、彼女の予言はけっして人から信用されないものとされた。そのためパリスがヘレネを連れ帰ったとき、またギリシアの勇士が隠れた木馬がトロヤ城内へ引き入れられた際にも、彼女はその不吉な結果を予言したが、人々は聞き入れなかった。そして落城の際には助けを求めてアテネ女神像にすがったが、引きはがされて小アイアスに陵辱(りょうじょく)される。最後は敵将アガメムノンの側妻(そばめ)となって、2人の息子テレダモスとペロプスを生むが、ギリシアへ渡ったのちは、アガメムノンおよび息子たちともどもクリタイムネストラとアイギストスによって殺された。
[丹下和彦]
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…小アイアスとも呼ばれる。トロイアの陥落時,女神アテナの祭壇に逃れたトロイア王女カッサンドラを力ずくで引きずり出して犯したため,帰国の途中,神の送った嵐に船が難破し,おぼれ死んだ。【水谷 智洋】。…
…ヘレネを奪還すべくアウリスに結集したギリシア艦隊の出港時,娘のイフィゲネイアを女神アルテミスへの犠牲に供して,妃クリュタイムネストラの恨みを買った。その10年後,トロイアを陥落せしめ,所期の目的を遂げた彼は,みずからの婢妾としてトロイア王女カッサンドラを伴い,故国に凱旋したが,妃とその情人アイギストスに殺された。彼を主要な登場人物とする文学作品では,トロイア戦争中の彼とギリシア軍最大の英雄アキレウスとの争いを語るホメロスの叙事詩《イーリアス》,エウリピデスの《アウリスのイフィゲネイア》,アガメムノンの殺害とその子女オレステス,エレクトラによる仇討を描いたアイスキュロスの〈オレステイア三部作〉等の悲劇が名高い。…
…ヘレネの姉妹。夫がトロイアをめざすギリシア艦隊の出帆を可能ならしめるために娘のイフィゲネイアを犠牲に供したことを恨んだ彼女は,夫の出征中に通じた義理の従兄弟のアイギストスAigisthosと謀り,10年ぶりに凱旋した夫を,婢妾として連れ帰ったトロイア王女カッサンドラもろともに殺害したが,のち息子のオレステスに討たれた。【水谷 智洋】。…
※「カッサンドラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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