カニア(読み)かにあ(その他表記)Stanisław Kania

デジタル大辞泉 「カニア」の意味・読み・例文・類語

カニア(Chania/Χανιά)

ハニア

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カニア」の意味・わかりやすい解説

カニア(Stanisław Kania)
かにあ
Stanisław Kania
(1927―2020)

ポーランドの政治家。南東部の農村に生まれ、少年期に対独抵抗運動に参加した。1945年に労働者党(共産党)に加入、1952年に党中央委付属社会科学院を卒業し、ワルシャワ県党委農業部長、ついで同委書記、1968年には党中央委員に就任した。ギエレク体制になった1971年4月に公安・軍事担当の党書記に任命され、1975年から党政治局員をも兼任した。1980年9月ギエレクが党第一書記を辞任すると、柔軟な姿勢を買われてその後任になり、自治労組「連帯」との合意作成を目ざしたが失敗、1981年10月にその地位を辞し、ただの中央委員になった。しかし翌1982年には国家評議会のメンバーに選出された。

木戸 蓊]


カニア(ギリシア)
かにあ
Khaniá

ギリシア南部、クレタ島西部を占めるカニア県の県都。クレタ島北西岸に位置する港湾都市。人口5万3373(2001)。1840年よりイラクリオンにかわってクレタ島の行政、経済の中心地となる。農産物輸出港として重要である。古称をキドニアKydōniaといい、この名は紀元前14世紀ごろの線文字B粘土板にもみられる。歴史時代にはドーリス系の町となり9世紀イスラム、1252年ベネチア、1645年オスマン・トルコ帝国が占領した。旧市街の城塞(じょうさい)跡や町並みなどに、ベネチア時代のおもかげが色濃く残っている。

[真下とも子]

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改訂新版 世界大百科事典 「カニア」の意味・わかりやすい解説

カニア
Khaniá

ギリシア南部,クレタ島の町。人口5万(1991)。島の西寄りに位置して,重要な海港でもある。クノッソス遺跡から出土した線文字B文書に現れるキュドニアKydōniaという地名はカニアを指すものとされている。中世にはベネチア人の支配のもとに繁栄した。1645年以降オスマン帝国の支配下に入る。1898年から15年間クレタは独立国であったが,その首都はカニアに置かれた。のちギリシアの領土となる。第2次大戦中ドイツ軍の進攻に際して町はひどく破壊されたが,それでもベネチアとトルコの影響を受けた町並みは美しい。また考古学博物館はクレタ島西部から出土した品を多く蔵している。
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百科事典マイペディア 「カニア」の意味・わかりやすい解説

カニア

ギリシアのクレタ島北西岸の港市。ブドウ,オレンジ,オリーブの集散・加工が行われる。古名はキュドニアとされ,中世はベネチアの支配下で繁栄した。1971年までクレタ島の中心都市。5万3000人(2001)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カニア」の意味・わかりやすい解説

カニア

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