食の医学館 「カプサンチン」の解説
カプサンチン
赤ピーマンの赤色色素は「カプサンチン」という成分で、緑色色素クロロフィルが日光によって分解されることで生成されるものです。
このカプサンチンには、カロテン以上の高い抗酸化作用があり、善玉コレステロール(HDL)、悪玉コレステロール(LDL)の両方の酸化を防ぐので、生活習慣病予防に役立ちます。また、血液中のHDLの比率を高めるので、余分なコレステロールを排泄(はいせつ)する作用もあります。
一方、黄ピーマンは赤ピーマンには届きませんが、100g中ビタミンCが150mg、ビタミンE2.4mgと緑ピーマンよりも多く含んでいます。肉厚で甘みがあるので、生でも食べやすい点が魅力です。
そして、新野菜として注目されているピーマンの仲間が「トマピー」です。これは見た目がトマトのような形をした赤色のピーマンです。赤ピーマン同様、カプサンチンを多く含むので、高い抗酸化作用をもっています。栄養成分的には100g中カロテンを1900μg、ビタミンCを200mg、Eを4.3mg含んでいます。日常的に取り入れて、ビタミン補給に役立てたい食品の1つといえます。