カラシリス(その他表記)kalasiris

改訂新版 世界大百科事典 「カラシリス」の意味・わかりやすい解説

カラシリス
kalasiris

新王国時代(前1552-前1070)を通じて,エジプト人ロインクロスの上に着た,薄い半透明な亜麻織物チュニック式ローブ。名称小アジアイオニアで用いられた同種チュニックトゥニカ)に由来する。1枚の布を真ん中で折りたたみ,折り目の中央には頭を出すための切れ目をいれ,両脇は腕を通す上部を残して縫う。腰に巻いた1本の紐で身体に固定する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラシリス」の意味・わかりやすい解説

カラシリス
karasills; calasiris

広義には古代エジプトのロインクロス (腰衣) を除く男女衣服総称狭義には新王国時代の薄地亜麻布製ひだつきの巻衣。語の出典は古代ギリシアの歴史家ヘロドトスの『歴史』にある。

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