ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーノ」の意味・わかりやすい解説
カーノ
Cano, Alonso
[没]1667.9.3. グラナダ
スペインの画家,彫刻家,建築家。絵をベラスケスとともに F.パチェコに,彫刻を J.モンタニェスに学ぶ。深みのある感情の表現にはやや欠けるが,調和的で優美な女性表現にすぐれた。絵画では聖母子の図像に新生面を開き,彫刻でも『無原罪の御やどり』 (1655~56) に範を残した。建築作品としてはグラナダ大聖堂のファサードなどがある。
カーノ
Cano, Melchior(Melchor)
[没]1560.9.30. トレド
スペインの神学者。ドミニコ会士。サラマンカで教え,トリエント公会議 (1551~52) で活躍。イエズス会に反対してフェリペ2世の反教皇政策を弁護したため,ドミニコ会総長就任はローマの承認を得られなかった。主著"De locis theologicis" (63) 。基礎神学を確立。
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