ガダルカナル島の戦い(読み)がだるかなるとうのたたかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガダルカナル島の戦い」の意味・わかりやすい解説

ガダルカナル島の戦い
がだるかなるとうのたたかい

太平洋戦争中、ソロモン諸島ガダルカナル島をめぐって戦われた日米両軍の攻防戦。1942年(昭和17)8月、アメリカ軍は日本軍が飛行場を建設中のガダルカナル島に上陸しこれを占領した。これに対し大本営は同島の奪回を命じ、10月末までに3次にわたる陸上兵力による攻撃が実施されたが、火力に勝るアメリカ軍の反撃によってそのいずれも失敗に終わり、翌年2月には、日本軍は同島からの撤退を余儀なくされる。この間、第一~第三次ソロモン海戦、サボ島沖海戦、南太平洋海戦などの諸海戦と激烈な航空消耗戦が展開されたが、制空、制海権はしだいにアメリカ軍の握るところとなり、日本軍は極度の補給難に陥って多数の餓死者を出した。同島をめぐる一大消耗戦で、日本軍は陸上兵力のみならず多数の艦艇と航空機を喪失したため、42年6月におけるミッドウェー海戦敗北とも相まって、戦局主導権は完全にアメリカ軍の側に移行した。

吉田 裕]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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