キクスイカミキリ(読み)きくすいかみきり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キクスイカミキリ」の意味・わかりやすい解説

キクスイカミキリ
きくすいかみきり / 菊吸天牛
[学] Phytoecia rufiventris

昆虫綱甲虫目カミキリムシ科に属する昆虫。日本各地に産し、朝鮮半島東シベリア、中国、台湾にも分布する。体長6~9ミリメートル。黒色光沢は鈍く、前胸背面中央が赤く、腹部は第2節以下赤褐色である。細形で後方へわずか狭まる。成虫は4~7月に現れ、雌はキクの茎を輪状にかみ、そこに産卵するため、キクの上部はしおれてしまう。キクの害虫として知られているが、ヨモギヨメナも食害する。

[中根猛彦]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キクスイカミキリ」の意味・わかりやすい解説

キクスイカミキリ
Phytoecia rufiventris

鞘翅目カミキリムシ科の昆虫。体長 8mm内外。体は黒色で,前胸背中央に大きな赤色紋がある。腹部は赤褐色。上翅に灰色の短毛を密生する。触角は体長とほぼ等長である。キクの大害虫で,成虫はキクの茎に輪状に噛み傷をつけて産卵するため,そこから先の部分はしおれてしまう。また幼虫は茎の中を根もとに向って食べ進む。4~8月に出現し,北海道,本州四国,九州,朝鮮,中国,シベリア,台湾などに分布する。

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