日本大百科全書(ニッポニカ) 「グレーシャー国立公園」の意味・わかりやすい解説
グレーシャー国立公園
ぐれーしゃーこくりつこうえん
Glacier National Park
アメリカ合衆国、モンタナ州北西部にある国立公園。面積4101平方キロメートル。1910年制定。ロッキー山脈中でもっとも美しい自然を残す公園の一つで、隣接するカナダのウォータートン・レークス国立公園とともに国際平和公園(1932設立)をなす。この国際平和公園は1995年に世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。ロッキー山脈の分水界を横切り、地質学的には衝上断層が特徴である。園内には50以上の小氷河群や200以上もの氷河湖が点在し、色彩豊かな切り立った峰々、常緑樹の広大な森、滝や小川の自然の美しさもみごとである。とくに園内を東西に走るゴーイング・ツー・ザ・サン・ドライブ・コースからの絶景は、世界有数といわれる。また野生生物の宝庫としても興味深く、面積が広いこともあって、イトラン、ヒースなど約1000種類の野草がハイカーたちの目を楽しませている。
[作野和世]