日本大百科全書(ニッポニカ) 「さくら銀行」の意味・わかりやすい解説
さくら銀行
さくらぎんこう
都市銀行の旧名称。1990年(平成2)4月に三井銀行と太陽神戸銀行が対等合併し、太陽神戸三井銀行が発足、1992年4月に「株式会社さくら銀行」に商号変更した。神戸銀行という阪神地域に基盤をもつ都市銀行と、日本相互銀行から発展した太陽銀行が合併、太陽神戸銀行となり(1973)、さらに三井グループの中心である三井銀行と合併、それぞれの銀行の特色を相互に補完しあうものであった。東京三菱(みつびし)銀行(現、三菱UFJ銀行)と並び、日本を代表する総合金融機関としてフルラインの業務を提供し、また1995年の阪神・淡路大震災時に地元の金融機関として積極的に対応するなど、マネーセンターバンクとしてだけでなく、阪神に地盤をもつ金融機関としても注目された。1999年に住友銀行と将来の統合を前提とした全面提携の実施に合意し、2001年(平成13)4月、同銀行と合併、三井住友銀行となった。なお、合併前のさくら銀行は2001年3月末現在で預金量は36兆6250億円、国内店舗323、海外支店10、資本金1兆0427億円、従業員数1万3632であった。
[村本 孜 2018年8月21日]