ザルツギッター(その他表記)Salzgitter

デジタル大辞泉 「ザルツギッター」の意味・読み・例文・類語

ザルツギッター(Salzgitter)

ドイツ北西部、ニーダーザクセン州都市ハルツ山脈北麓に位置する。中世には岩塩産地として知られた。ナチス政権時に置かれた国営製鉄工場は、第二次大戦後の分割再編を経て、現在も操業が続いている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ザルツギッター」の意味・わかりやすい解説

ザルツギッター
Salzgitter

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州,ハルツ山地の北麓にある工業都市。 800年頃から塩の産出地として知られたが,付近は岩塩ほか各種の鉱業資源に富み,特に鉄鉱石埋蔵量はヨーロッパでもスウェーデン,フランス (ロレーヌ地方) に次ぐ第3位とされる。 1937年,第三帝国は国策会社による製鉄業をここで開始,42年に旧ザルツギッターと周辺 27町村とを合併して,新都市ワーテンザルツギッター (1951年に現在のザルツギッター市に名称変更) を発足させた。当時,ヨーロッパ最大の製鉄所を目指して建設された多くの施設は,第2次世界大戦後,大部分は破壊されたが,52年以後次々に再開され,60年頃にはドイツの鉄鉱石の主産地の一つとなった。しかしその後は,比較的低品位であるところから輸入鉄鉱石に押されて採掘は縮小され,現在では代ってフォルクスワーゲンなどの新工場が操業し,機械,電機,医薬品などの工業が立地する。 224km2の広い市域には,農地も多く,コムギテンサイなどの栽培が盛ん。中心地ザルツギッターバート (旧ザルツギッター) には古くから知られた温泉がある。人口 11万 4355 (1991推計) 。

ザルツギッター
Salzgitter AG

ドイツの大手鉄鋼業会社。 1941年ライヒスベルク・ゲゼルシャフテンの持株会社として設立。第2次世界大戦で分割後,1950年再編し社名をフュー・ベルク・ウント・ヒュッテンベトライブとし,1961年現社名となる。鉄鋼を中心に造船,機械,産業用プラント,鉄道車両などを手がけ,グループ内に 100以上の子会社をもつ。 1989年にプロイスザークが政府からザルツギッター・グループの全株式を買い取った。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ザルツギッター」の意味・わかりやすい解説

ザルツギッター
ざるつぎったー
Salzgitter

ドイツ中北部、ニーダーザクセン州の農村地域の中にある製鉄都市。人口11万2300(2000)。市域南西部の丘陵地に、低品位ではあるが埋蔵量が豊富な鉄鉱床があり、これに依存してナチス時代に国営の製鉄所と加工工場が建設され、1942年に周辺29の町村が合併して市が発足した。北東部に工場地区が、中央のレーベンシュテット地区に商業・住宅地区がある。ミッテルラント運河には支運河により連絡している。

[齋藤光格]

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