日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャルトルーズ」の意味・わかりやすい解説
シャルトルーズ
しゃるとるーず
chartreuse フランス語
フランスの最高級のリキュールで、「リキュールの女王」ともいわれる。大シャルトルーズ修道院でつくられており、原料、製法はいまも公開されていない。修道院でつくられるブランデーをベースにして、これに百数十種の薬草が使用されるという。アンリ4世の式部官であったマレシャル・デストレのもとに、ある信者から届けられたリキュールの処方があまりにも複雑であったので、デストレはその処方をパリのシャルトルーズ教団に贈った。それをもとに、同派の神父であるジェローム・モーベック師が18世紀の中ごろにこのリキュールを完成させたといわれる。
黄色、緑色、無色の3種のタイプがあり、黄色のものはアルコール分43%で甘味が強く、緑色のものはアルコール分55%で甘味は弱い。無色のものはアルコール分71%で最高級品である。
[原 昌道]