アントレ(読み)あんとれ(その他表記)entrée フランス語

デジタル大辞泉 「アントレ」の意味・読み・例文・類語

アントレ(〈フランス〉entrée)

正式の西洋料理で、魚料理の次に、肉料理が2種出る場合の、初めの肉料理。また、一般に、肉料理をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「アントレ」の意味・読み・例文・類語

アントレ

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] entrée ) 西洋料理の正餐献立で、魚料理の次に出る肉料理。また、一般に、肉料理のことをいう。本来前菜を指した。
    1. [初出の実例]「給仕人が三皿目のアントレーを持って来た頃には、女はもう食べられない程酔ったと云ふ風で」(出典:ふらんす物語(1909)〈永井荷風〉祭の夜がたり)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アントレ」の意味・わかりやすい解説

アントレ
あんとれ
entrée フランス語

西洋料理の正餐(せいさん)献立で、魚料理と焼肉料理の間に供される料理。アントレはフランス語で「入る」という意味で、最初は序の料理であった。現在でも冷前菜を使わない献立では、軽いアントレに限り、温前菜として、昼食などに最初の料理として供される。たとえば、パイ料理のように捏粉(こねこ)pâtéを使うものが多いようである。普通に出されるアントレは、白ソースまたは褐色ソースなどといっしょに供される肉料理であるが、焼肉料理すなわち英語のローストroastではない。魚料理と焼肉料理の間に出る主要料理である。たとえば正餐献立では、前菜、スープ、魚料理、アントレ、シャーベット、焼肉料理、サラダ、チーズ、デザートフルーツ、コーヒー、小菓子と続くが、これにみるように、アントレは魚料理と焼肉料理の間に供される。

[小林文子]

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百科事典マイペディア 「アントレ」の意味・わかりやすい解説

アントレ

西洋料理の正式献立で,魚料理とロースト料理の間に供する料理のこと。ふつう献立の中心になる料理をここで供し,鳥獣肉および内臓料理が当てられる。
→関連項目シャーベットフランス料理

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「アントレ」の解説

アントレ【entrée(フランス)】

①西洋料理、特にフランス料理のコースで、オードブル。⇒オードブル
②西洋料理、特にフランス料理のフルコースで肉料理が2種類出る場合に、魚料理の次、ローストした肉料理の前に出る(最初の)肉料理。
◆「入り口」「始まり」の意。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アントレ」の意味・わかりやすい解説

アントレ
entrée(entree)

西洋料理の前菜とスープのあとで出される料理のこと。フランス料理のフルコースでは魚料理とメインの肉料理の間に出され,ソースとともに供される軽い肉料理が多い。

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デジタル大辞泉プラス 「アントレ」の解説

アントレ〔情報誌〕

株式会社アントレが発行していた独立・起業・フランチャイズ情報誌。1997年創刊。2019年で休刊

アントレ〔ショッピングセンター〕

静岡県沼津市にあるショッピングセンター。1991年オープン。JR沼津駅の駅ビル施設。

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世界大百科事典(旧版)内のアントレの言及

【前奏曲】より

…(1)組曲などの多楽章曲やバレエの冒頭におかれた曲。行進曲風のものは,とくにイントラーダintradaと呼ばれ,バレエなどの場合の登場曲は,とくにアントレentréeという。(2)フーガなどの前におかれた楽曲で,前奏曲とフーガとで1対を成す。…

【バレエ】より

…アントルシャentrechat跳び上がって空中で足を交差させる技法。アントレentréeパ・ド・ドゥの導入部。男女2人の踊り手が登場し,アダジオを始めるための準備の部分をいう。…

【フランス料理】より

…海水魚,淡水魚,エビ,貝類のほかカエルの料理も含まれる。(4)アントレentrée 献立の中心をなす温かい肉料理。ステーキのほか,蒸焼き,蒸煮などさまざまな調理法が用いられる。…

※「アントレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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