日本大百科全書(ニッポニカ) 「アントレ」の意味・わかりやすい解説
アントレ
あんとれ
entrée フランス語
西洋料理の正餐(せいさん)献立で、魚料理と焼肉料理の間に供される料理。アントレはフランス語で「入る」という意味で、最初は序の料理であった。現在でも冷前菜を使わない献立では、軽いアントレに限り、温前菜として、昼食などに最初の料理として供される。たとえば、パイ料理のように捏粉(こねこ)pâtéを使うものが多いようである。普通に出されるアントレは、白ソースまたは褐色ソースなどといっしょに供される肉料理であるが、焼肉料理すなわち英語のローストroastではない。魚料理と焼肉料理の間に出る主要料理である。たとえば正餐献立では、前菜、スープ、魚料理、アントレ、シャーベット、焼肉料理、サラダ、チーズ、デザート、フルーツ、コーヒー、小菓子と続くが、これにみるように、アントレは魚料理と焼肉料理の間に供される。
[小林文子]