日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュタイアーマルク」の意味・わかりやすい解説
シュタイアーマルク
しゅたいあーまるく
Steiermark
オーストリア南東部にあり、スロベニアに接する州。英語名スティリアStyria。面積1万6388平方キロメートル、人口118万5911(2001)。面積は同国第2位、人口も第4位を占める大きな州である。州都はグラーツ。州の4分の3は山地で、その大部分は森林に覆われるので、「グリューネ・マルク」Grüne Mark(緑の州)とよばれる。80万ヘクタールに及ぶ森林面積は全国第1位で、製紙・木材加工業が盛んである。農業は牧畜が重要で、農家収入の4分の3はこれによっている。しかしこの州の特色は、全国の94%の産出をもつ鉄鉱石をはじめとする鉱産物と、これに基礎を置く鉄鋼業、機械工業にある。鉄鋼業はレオーベン・ドナウィツ、カッペンベルク、ミュルツツーシュラークで盛んである。
[前島郁雄]