スキクダ(読み)すきくだ(英語表記)Skikda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スキクダ」の意味・わかりやすい解説

スキクダ
Skikda

旧名フィリップビル。アルジェリア北東部,地中海にのぞむ港湾都市。ローマ時代にはルシカーデと呼ばれ,キルタと呼ばれた現在のコンスタンティーヌの外港であったが,1838年再びコンスタンティーヌの外港として再建された。サハラ砂漠のトゥグールトにいたる鉄道,ならびに砂漠を越えてナイジェリアにいたる道路の起点。海岸平野から産するワインや柑橘類,内陸高原の小麦や羊毛オアシスナツメヤシチュニジアとの国境地帯で採掘される鉄鉱石やリン鉱石の積出港として発展。現在では輸出のためにハシルメルから天然ガスパイプライン (575km) ,また,メスダールからはハシメサウドを経由する石油パイプライン (747km) が引かれ,天然ガスの液化プラントや石油化学コンビナートなどが建設された。同国最大のローマ劇場遺跡がある。人口 12万 8747 (1987推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スキクダ」の意味・わかりやすい解説

スキクダ
すきくだ
Skikda

北アフリカ、アルジェリア北東部の地中海岸にある港湾・工業都市。スキクダ県の県都。人口15万2335(1998)、54万3402(2008センサス)。フランス植民地時代はフィリップビルPhilippevilleと称した。ストラ湾西奥に位置し、冬の強い北西風による波浪を避けうるため古くから良港として栄えた。第二次世界大戦後、サハラ砂漠の油田、天然ガス田からのパイプラインの終点となり、アルジェリア第一の輸出港となっている。石油精製、ガス液化、食品、化学、機械などの工業が立地する。

[藤井宏志]

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