オランダ南部、ノールト・ブラバント州の州都。フランス語名ボア・ル・デュクBois-le-Duc、略称デン・ボスDen Bosch。人口13万0477(2001)。地名は「公爵の叢林(そうりん)」の意で、1184年に都市権を与えたブラバント公ヘンドリック1世Hendrik Ⅰ(1165―1235)にちなむ。ドメル川とアー川の合流点に位置し、ゾイト・ウィレム運河によって北郊のマース川と結ばれる交通の要地。家畜取引などの商業や、たばこ、皮革の工業が発達する。独立戦争ではスペイン側に属したため1629年共和国軍に占領されたが、城壁と堀は1876年まで残った。市内には後期ゴシック様式の大聖堂や人文学者エラスムスが通った文法学校がある。画家ヒエロニムス・ボス(ボッシュ)の生地である。
[長谷川孝治]
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