翻訳|sectionalism
社会や集団内部の割拠対立を意味し、とくに国家の統治機関や企業をはじめとするさまざまな組織体の内部において、その構成部分である省、局、部、課、係などの各セクションがそれぞれ自己の権限や利害に固執して張り合い、相互に協調・連携しない傾向や状態をいう。官僚制的な組織機構はとりわけこのセクショナリズムを生み出しやすい。一般に、社会や集団が発達して業務が多種大量になり分業が進むと、その職務や権限は複雑に細分化されて各セクションに配分されるので、全体の等質性が乏しくなる。そのため共通の目的や全体利益の意識が薄れ、各セクションはその存在を確保し強化することを優先させ、セクションの構成員は自分たちを同一の身内とみなして団結し、内集団を形成する。そしてセクション外の者を部外者として外集団化して、これとの対抗において自己の権益を守り、拡大しようとするセクショナリズムの傾向が、多かれ少なかれ生じる。
アメリカでは、歴史的に特殊な意味合いでセクショナリズムの語が使用される。若干の州が共通の感情や利害で結ばれたときこの地域をセクションといい、連邦による全国統一的政策に対してこれらセクションが特殊な主張をする場合をセクショナリズムとよんでいる。
[森 博]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新