官僚主義(読み)かんりょうしゅぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

官僚主義
かんりょうしゅぎ

官僚制に特有の行動様式や精神構造であり,一定の思想内容をもつ信条ではない。その特色として,秘密主義,わずらわしい手続主義,先例踏襲,画一主義,形式主義創意欠如,派閥意識,縄張り根性,役得の利用,傲慢などをあげることができる。官僚に特徴的な行動や態度に対する民衆軽蔑,非難の意味がこめられた言葉である。

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大辞林 第三版の解説

かんりょうしゅぎ【官僚主義】

官僚組織などをはじめとする大組織に特有の気風や態度・行動様式。規則に対する執着、権限の墨守、新奇なものに対する抵抗、創意の欠如、傲慢、秘密主義などの傾向を批判的にいう場合に用いられる。お役人風。お役所式。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

官僚主義
かんりょうしゅぎ
bureaucratism

官僚制的組織において発生し定着しがちな集団的な行動様式や意識状態の総称。今日では政党、企業、労働組合、学校などの大規模組織にもみられるが、主として国家官僚制、それも前近代的性格を強く残したり専制的国家統制が行われている国々における現象をさす。官僚主義は、(1)行政執行の様式や手続――書類作成の遅延、繁文縟礼(はんぶんじょくれい)(レッド・テープ)、先例踏襲、はんこ主義、形式主義、法規万能主義など、(2)官僚の態度――傲慢(ごうまん)、情実、役得意識、秘密主義など、(3)行政の専門化にかかわる特性――視野の狭さ、社会生活の実情に迂遠(うえん)なこと、派閥根性、縄張り意識など、(4)官僚が政治を行う際の無責任などについて指摘される。これらは官僚制の「病理」現象であると同時に「生理」現象としての側面をももっているから、その克服のためには民衆の行政統制とともに官僚制内部のチェックが必要である。[田口富久治]

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精選版 日本国語大辞典の解説

かんりょう‐しゅぎ クヮンレウ‥【官僚主義】

〘名〙 官僚制のもとにある国家の官庁や社会集団にみられる、特有の行動様式と意識状態。上位の者に対しては弱く、下位、外部の者に対しては国の権威をうしろだてにして尊大、独善的、また、画一的であり、内部では役や仕事の範囲内から出ようとしないで、事を処理しようとし、また、責任をあいまいにする態度、気風など。一般に非難、軽蔑する意味で用いられる。転じて、政党、一般企業などの社会集団内についてもいう。お役人風。お役所式。官庁主義。官僚式。
牧羊神(1920)〈上田敏〉月光「冷たい頭脳で遠慮無く散々貶(けな)して貰ひませう、とても癒らぬ官僚主義で、つるつる禿げた凡骨を」

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