ソルビン酸(読み)ソルビンサン

デジタル大辞泉 「ソルビン酸」の意味・読み・例文・類語

ソルビン‐さん【ソルビン酸】

sorbic acid食品添加物合成保存料。カビ・細菌酵母などの発育を阻止する作用がある。

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化学辞典 第2版 「ソルビン酸」の解説

ソルビン酸
ソルビンサン
sorbic acid

2,4-hexadienoic acid.C6H8O2(112.13).CH3CH=CH-CH=CHCOOH.天然には,ナナカマドSorbus commixta H.の果実中に存在する.クロトンアルデヒドとマロン酸のピリジン中での縮合,あるいはアセトアルデヒド3分子から(順次アルドール結合と脱水を経て)誘導される.ヘキサジエナールの空気酸化でも得られ,市販品はtrans-trans形である.白色の針状晶.融点134.5 ℃,沸点228 ℃(分解).エタノールエーテルアセトン可溶,水に難溶.かび,酵母,好気性菌に対して発育阻止作用があり,保存料防腐剤として食品に用いられる.合成樹脂原料などにも用いられる.LD50 10.5 g/kg(ラット経口).[CAS 110-44-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「ソルビン酸」の意味・わかりやすい解説

ソルビン酸【ソルビンさん】

化学式はCH3CH=CH-CH=CHCOOH。不飽和脂肪酸一種。無味無臭の白色針状結晶で,融点134.5℃,沸点228℃(分解)。水に難溶,エタノールに可溶。天然にはナナカマドの果実中に存在。カビや酵母,細菌の生育を妨げるので,防腐剤や保存料として食品添加物に使用。アセトアルデヒドからの合成などで得られる。

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栄養・生化学辞典 「ソルビン酸」の解説

ソルビン酸

 C6H8O2 (mw112.13).CH3CH=CHCH=CHCOOH.酸性の保存料として使われる食品添加物.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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