日本大百科全書(ニッポニカ) 「タマガワホトトギス」の意味・わかりやすい解説
タマガワホトトギス
たまがわほととぎす
[学] Tricyrtis latifolia Maxim.
ユリ科(APG分類:ユリ科)の多年草。地下茎は垂直に地中に入り、走出枝を出す。節からはじょうぶな細い根を多数生ずる。地上茎は基部から斜め上に伸び、高さ0.4~1メートル。葉は互生し、広楕円(こうだえん)形で基部が深く茎を抱く。7~9月、茎の頂に腺毛(せんもう)を密生する散房花序をつける。花は2~12個、黄色で花被(かひ)の内面に紫色の斑紋(はんもん)があり、長さ2~2.5センチメートル、茎の上部では斜めに開く。外花被片の下部は球状に膨れる。北海道から九州の低地落葉広葉樹林の林内の樹陰に生育する。
[河野昭一 2018年12月13日]