デジタル大辞泉
「緩やか」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ゆる‐やか【緩やか】
- 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「やか」は接尾語 )
- ① 締め方、張り方、また、着用の仕方などがきつくないさま。たるみやすきまのあるさま。ゆったりしたさま。
- [初出の実例]「ふげんぼさつにあらねども、大さうにくつわをかけ、ゆるやかにめされたり」(出典:御伽草子・隠れ里(室町時代物語集所収)(江戸初)下)
- ② 動きが急でないさま。勢いが激しくないさま。ゆっくりしたさま。緩慢なさま。
- [初出の実例]「雨漏の音は極めて遅緩(ユルヤカ)に時を限ってはたりはたりと響くのが」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)
- ③ 傾きや曲がり方が急でないさま。なだらかで、険しくないさま。変化がゆっくりしているさま。
- [初出の実例]「ゆるやかな丘も、茂った木立も」(出典:日本の橋(1936)〈保田与重郎〉)
- ④ 心に余裕のあるさま。気持のくつろいださま。のんびりしたさま。
- [初出の実例]「心は放鬆(ユルヤカ)なるべきにこれを労し」(出典:読本・英草紙(1749)四)
- ⑤ 規律、制限、規制などがきびしくないさま。寛大なさま。
- [初出の実例]「保則は何事も寛やかにして恩恵を以て民を治めしゆゑ民皆親の如くに尊みたり」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉五)
- ⑥ 物が水気を含んでやわらかいさま。
- [初出の実例]「水田を耕す時、牛馬に引かしめて、土を鬆(ユルヤ)かにする器を馬杷(まくは)といふ」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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