チモール(その他表記)thymol

翻訳|thymol

デジタル大辞泉 「チモール」の意味・読み・例文・類語

チモール(Timor)

Timor》⇒ティモール島

チモール(thymol)

ジャコウソウなどから得られる香油成分無色結晶防腐剤殺菌剤駆虫剤などに使用

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精選版 日本国語大辞典 「チモール」の意味・読み・例文・類語

チモール

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] thymol ) 精油成分の一つ。化学式 C10H14O 特有の香気刺激性の味がある無色の結晶。防腐・殺菌剤、駆虫剤、分析用試薬として用いられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「チモール」の意味・わかりやすい解説

チモール
thymol



1-メチル-3ヒドロキシ-4-イソプロピルベンゼン(2-イソプロピル-5-メチルフェノール)をさす。特有の芳香をもつ無色の結晶で,融点51.5℃,沸点232.5℃。シソ科の植物タイムThymus vulgarisから得られるタイム油(タチジャコウソウ油),セリ科の植物アジョワンCarum ajowanから得られるアジョワン油主成分である。エチルアルコールエーテル,酢酸,クロロホルムベンゼンなどによく溶ける。還元するとメントールに,酸化するとチモキノール(2,5-ジヒドロキシ-p-シメン)になる。

防腐剤,殺菌剤,駆虫剤,合成メントールの原料として用いられるほかにも,分析用試薬としても使用される。チタンはチモールの濃硫酸溶液と反応して濃赤色または赤黄色,塩化アンチモンのクロロホルム溶液はチモールで黄褐色ないし赤褐色に,ヒ酸ナトリウムはチモールおよび濃硫酸と加熱すると赤,淡赤,紫色を経て黒紫色になるので,それぞれそれら金属の検出に用いられる。このほか,亜硝酸イオン,硝酸イオン,硫酸イオンのような陰イオンの検出,定量に用いることができる。
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チモール(国名)
Timor

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チモール」の意味・わかりやすい解説

チモール
ちもーる
thymol

芳香性のにおいと舌を焼くような刺激性のある無色の結晶または結晶性粉末で、殺菌、防腐、駆虫剤として知られる。回虫蟯虫(ぎょうちゅう)の駆除に内服により用いられたことがあったが、現在ではほとんどこの目的では使用されない。歯科用にむし歯の穴(う窩(か))および根管の消毒、歯髄炎の鎮痛・鎮静に20%液が用いられる。そのほか、外用液剤、軟膏(なんこう)剤、外用散剤に配合されて局所の殺菌用に用いられ、また含嗽(がんそう)剤、洗浄剤、歯みがきに添加して使用される。

[幸保文治]

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化学辞典 第2版 「チモール」の解説

チモール
チモール
thymol

5-methyl-2-(1-methylethyl)phenol.C10H14O(150.2).精油成分の一つ.チミアン油やアヨワン油などに含まれる.無色透明の結晶で,特有の芳香がある.融点50~51.5 ℃,沸点233 ℃.0.976.1.5226.エタノール,エーテル,クロロホルム,ベンゼンなどに可溶,水に微溶.練り歯磨き,化粧品などに用いられる.[CAS 89-83-8]

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栄養・生化学辞典 「チモール」の解説

チモール

 C10H14O (mw150.22).

 芳香のある無色透明の結晶.サイム油,アジョワン油などに含まれる.

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百科事典マイペディア 「チモール」の意味・わかりやすい解説

チモール

フェノール類の一種で香気のある無色の結晶。融点51.5℃,沸点232.5℃。エチルアルコール,エーテルなどに易溶。防腐剤,殺菌剤として歯磨剤,セッケンなどに添加。駆虫剤,メントール合成原料に使用。タチジャコウソウ油の主成分。m‐クレゾールから合成。(図)

チモール[島]【チモール】

ティモール[島]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「チモール」の解説

チモール

ティモール

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デジタル大辞泉プラス 「チモール」の解説

チモール

薬に含まれる成分のひとつ。殺菌、消毒作用があり、うがい薬などに含有。

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世界大百科事典(旧版)内のチモールの言及

【ヤマジソ】より

…おしべは2本が完全に熟し,他の2本は退化してごく短い。チモールthymolなどの精油を含み,全草を陰干しにし,煎じて駆虫薬に用いる。日本全土と朝鮮半島南部に分布する。…

【ヤマジソ】より

…おしべは2本が完全に熟し,他の2本は退化してごく短い。チモールthymolなどの精油を含み,全草を陰干しにし,煎じて駆虫薬に用いる。日本全土と朝鮮半島南部に分布する。…

※「チモール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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