広く繊維に関するデザインをさすが、狭義にはとくに染織(せんしょく)だけをいう場合もある。製品の種類も、各種の繊維を素材として、一品制作的な主観的要素の強いもの(タペストリー、カーペット、緞帳(どんちょう)など)から、素材の提供だけでよく客観的要素の強い多量生産的なもの(服地、カーテン生地(きじ)、壁紙、椅子(いす)張りなど)に至るまで、広範囲にわたっている。
基本的な加工技術としては、織り、染め、刺しゅう、フェルト(羊毛の縮絨(しゅくじゅう))などであるが、大別すると織物weavingと捺染(なっせん)printingに分けられ、それぞれ技術上、表現上特色のある領域をもっている。このほか編物knittingデザインにも個性的な表現が多くみられるようになった。また工業技術の開発に伴い、堅牢(けんろう)で鮮烈な色彩の染料、写真技術の導入による捺染法、コンピュータ導入による織物製作を含め、自由で個性的なデザイン表現がますます多様化している。従来、日本では染織図案の領域であったテキスタイル・デザインは、模様の考案といったものが主であったが、生活様式の拡大や、工業技術の発達に伴い、繊維の機能・特性、加工方法、流通の段階までを含めて設計・計画することが重要となってきた。とくに壁面が広く、住空間が欧米的になりつつある今日、インテリア・テキスタイル(室内繊維用品)のもつ意味は大きく、保温、防音、遮光の物理的機能もさることながら、空調設備の完備と相まって、より自由で大胆な装飾性による空間の個性化が可能になった。
テキスタイル・デザインの基本的な要素としては色彩とパターン(柄(がら)、模様)の美しさであるが、とくにテクスチャー(織り目、材質感、きめ)がその魅力のポイントであり、重要な要素である。またパターンはその量産に対する合目的性も必要であり、単に装飾性以上の意味をもつため、ときとしてその製品の良否を決定する場合もある。
[田中秀穂]
『吉川正己・高岡弘・野末和志著『プリントデザイン・捺染デザインの基礎から応用まで』(1980・文化出版局)』▽『坂井直樹著『テキスタイル・デザインの技法』(1978・美術出版社)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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