ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディデュモス」の意味・わかりやすい解説
ディデュモス
Didymos
[没]398頃
アレクサンドリア出身の盲目の神学者。アレクサンドリア教校校長。ニカイア公会議 (325) を支持し,聖書について多くの注釈を施したが,オリゲネス主義に基づく著作はコンスタンチノープル公会議 (553) で非難された。主著としては『三位一体論』 De trinitate,『マニ教徒反駁論』 Contra Manichaeos,『聖霊論』 De spiritu sanctoが残存している。
ディデュモス
Didymos Chalkenteros
[没]前10. ローマ?
ギリシアの文献学者。古代ギリシアの文献を収集,編纂して現代に伝えた功績は大きい。 3500冊以上の著作があり,そのためカルケンテロス (青銅のはらわたの人) とあだ名されたといわれる。ホメロスのテキストの校訂をはじめ,古代作家の注釈,用語辞典,文法書などの著作があった。
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