翻訳|drencher
消火設備の一つ。隣接建物あるいは建物外部からの火災による延焼から建物外壁を防護するために水の幕を張る装置。水を噴霧する先端部(ドレンチャーヘッドという)と配管部,加圧部からなっている。屋外に設けたドレンチャーヘッドから水滴を外壁,窓などにまんべんなく一面に吹きつけ,火災による放射熱を水滴の蒸発熱として吸収させ,外壁面温度の上昇を防ぐ。そのため,水が外壁面をつねに湿らせて温度上昇を防いでいることがたいせつであり,ただ水幕を作るだけでは放射熱を防ぎきれないので,大量の水が必要である。配管には常時は水の入っていない乾式方式が一般的であり,火災時には手動で作動させて水を噴霧するのがふつうである。設置に適した場所は国宝など重要木造建造物,倉庫,危険物貯蔵場の外壁,耐火構造建物の開口部などである。
→消火設備
執筆者:松田 守弘
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