ドレンチャー(その他表記)drencher

翻訳|drencher

デジタル大辞泉 「ドレンチャー」の意味・読み・例文・類語

ドレンチャー(drencher)

火災延焼を防ぐ装置一種屋根外壁軒先・窓上などに配管し、圧力をつけて送水し、建物の周りに水幕を張る。

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精選版 日本国語大辞典 「ドレンチャー」の意味・読み・例文・類語

ドレンチャー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] drencher ) 建物の屋根、外壁、軒先、窓上などに開放の散水ノズルを配置し、これを配管によって水源に連結したもの。火災時、圧力水を送り、その水幕によって消火しまたは類焼を防ぐ装置。

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改訂新版 世界大百科事典 「ドレンチャー」の意味・わかりやすい解説

ドレンチャー
drencher

消火設備の一つ。隣接建物あるいは建物外部からの火災による延焼から建物外壁を防護するために水の幕を張る装置。水を噴霧する先端部(ドレンチャーヘッドという)と配管部,加圧部からなっている。屋外に設けたドレンチャーヘッドから水滴を外壁,窓などにまんべんなく一面に吹きつけ,火災による放射熱を水滴の蒸発熱として吸収させ,外壁面温度の上昇を防ぐ。そのため,水が外壁面をつねに湿らせて温度上昇を防いでいることがたいせつであり,ただ水幕を作るだけでは放射熱を防ぎきれないので,大量の水が必要である。配管には常時は水の入っていない乾式方式が一般的であり,火災時には手動で作動させて水を噴霧するのがふつうである。設置に適した場所は国宝など重要木造建造物,倉庫,危険物貯蔵場の外壁,耐火構造建物の開口部などである。
消火設備
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドレンチャー」の意味・わかりやすい解説

ドレンチャー
どれんちゃー
drencher

建物外周部からの火災の場合に、建物への延焼を防ぐため、軒先や開口部などから水を出して建物全体を水幕で包む防火装置の一種。構造は、建物の軒先や開口部に配管して、水槽の水をポンプによって圧力をつけて送水し、特殊な放水口から散水する。建物上部から水がカーテン状に勢いよく出るものや、下から噴き上げるものなどがあり、微粒子状、大量の水幕で建物全体を覆うことにより、冷却効果、熱遮断効果がよく、建物を外周の火災から保護することができる。日本では、重要文化財に指定された社寺・仏閣などに多く取り付けられている。

[東京消防庁]

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百科事典マイペディア 「ドレンチャー」の意味・わかりやすい解説

ドレンチャー

消火設備の一種。公設水道,高架タンク,消火ポンプなどの給水源から建物内に給水管→制御弁→配水管の順で水を導入し,配水管の先にヘッド(散水口)を取り付けたもの。火災時に制御弁をあけると圧力水が屋根,窓,壁などに散水し水膜を形成,延焼を防ぐ。

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