ハウスマン鉱(読み)はうすまんこう(英語表記)hausmannite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハウスマン鉱」の意味・わかりやすい解説

ハウスマン鉱
はうすまんこう
hausmannite

マンガンの重要な鉱石鉱物の一つ。変成層状マンガン鉱床中に、ほとんど変成していないものから、かなり高い変成度の変成作用を受けたものまである。またその成因マンガン団塊マンガンノジュール)の還元に由来すると思われるものから、これがいったん菱(りょう)マンガン鉱の集合に変化したのち、その熱解離による産物とされるものもある。塊状あるいは粒状をなし、ほとんどつねに他の高品位マンガン鉱物と共存する。自形結晶は正方両錐(すい)、双晶を形成することもあるが、日本では産出は報告されていない。命名はドイツの鉱物学者ハウスマンJohann Friedrich Ludwig Hausmann(1782―1859)にちなむ。

加藤 昭]


ハウスマン鉱(データノート)
はうすまんこうでーたのーと

ハウスマン鉱
 英名    hausmannite
 化学式   Mn2+Mn3+2O4
 少量成分  Mg,Fe,Zn,Al,Ti,Ba,Ca
 結晶系   正方
 硬度    5.5
 比重    4.84
 色     暗褐黒
 光沢    亜金属
 条痕    褐
 劈開    無
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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