デジタル大辞泉
「バリケン」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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バリケン
- 〘 名詞 〙 ( [オランダ語] bergeende ) カモ科の家禽。南アメリカ原産で、全長七〇~八〇センチメートル、雄の方が大きく、アヒルに似ている。体色は白・黒とそのまだらで、顔は裸出して黒い。くちばし基部のこぶ状突起から強いにおいを出すので、ジャコウアヒルともいう。台湾で多く飼育されている。肉は美味。原種はノバリケン(Cairina moschata)。オランダあひる。たいわんあひる。マスコビー。ターキー。ダック。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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バリケン
ばりけん / 蕃鴨
muscovy duck
[学] Cairina moschata var. domestica
鳥綱カモ目カモ科の鳥。南アメリカのペルー、パラグアイ、ブラジルに分布する野生種のバリケンを家畜化したもので、原生地ではおもに樹上で生活する。前肢(翼)の指端には鉤(かぎ)づめが発達している。バリケンは、ペルーアヒル、ブラジルアヒル、タイワンアヒル(台湾アヒル)、カントンアヒル(広東アヒル)、ジャコウアヒル(麝香アヒル)などの別名でもよばれて広く飼われている。顔面は羽がなく赤い皮膚が露出し、雄の嘴(くちばし)の基部に肉いぼがあり、麝香様の臭気を出すといわれる。頭上には毛冠様の長い羽があり、羽色には野生種の黒のほか白、黒白斑(はん)などの変種がある。成体重は雄が約5キログラム、雌が3.5キログラムで、肉量は多いが繊維が粗い。この欠点を除くために、台湾ではアヒルとの属間雑種をつくり食用アヒルとして利用する。就巣性をもつが、就巣できないようにして飼うと年約150個の卵を産む。
[西田隆雄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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バリケン
muscovy duck
ペルー原産のノバリケンCairina moschataを馴化(じゆんか)した肉用の家禽(かきん)。タイワンアヒルとも呼ばれるが,アヒルとは属が異なる。名前はオランダ語bergeendに由来。羽毛の色は黒,白,斑と多様で,頭部に赤い肉質の突起を有する。独特な麝香(じやこう)臭がある。体重は3.2~4.5kg。草も採食し,飼料費が安くすみ,じょうぶで飼いやすく,肥育性もよい。アヒルとの一代雑種をドバン(土蕃)と呼び,肉用に利用されるが,雌雄とも繁殖力は欠いている。
→アヒル
執筆者:正田 陽一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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バリケン
Cairina moschata; Muscovy duck
カモ目カモ科。全長は雄 84cm,雌 66cm。野生種のノバリケンを家禽化(→家禽)した鳥。全身が金属光沢のある緑黒色で,肩が白く,眼の周囲から嘴の基部にかけて赤色の皮膚が裸出している。肉用に家禽化されたものにはぶちや白色の品種などもある。ノバリケンは中央アメリカから南アメリカにかけて分布し,17世紀にヨーロッパに輸入されて家禽として改良され,その後アメリカ合衆国,中国,台湾に入った。日本ではタイワンアヒルと呼ばれているが,家禽としてはあまり多くない。(→ガンカモ類)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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バリケン
タイワンアヒル,マスコビーとも。カモ科の鳥。南米に分布するノバリケンから作出された家禽(かきん)。アヒルよりやや大きい。羽色は黒色,白色などいろいろあるが,顔は裸出して赤い。就巣性は強く,体質は強健。肉用だが,年とったものは特異な臭気をもつ。肝臓はフォアグラの材料として用いられる。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内のバリケンの言及
【大西洋】より
…日本近海では400MW/年たらずである。
[気象]
北大西洋南西部に発生する熱帯低気圧のうち強力なものをハリケーンと呼ぶ。発生数は1年に10個にならないのがふつうである。…
※「バリケン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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