イギリスの政治学者。ロシア帝国領当時のラトビアの首都リガに生まれ、幼時にイギリスに移住。オックスフォード大学卒業後、1930年代には同大学研究員として論理実証主義の新風を吹き入れた。1941~1946年、ニューヨーク、ワシントン、モスクワで情報活動に従事したのちオックスフォードに帰り、チチェリ講座主任教授、ウォルフソン・カレッジ学長を歴任した。鋭い現実感覚と明晰(めいせき)な言語分析によって価値一元論を批判し、価値多元論に基づく自由主義を主張。多方面の著書論文を発表した。主要論文を集めた著作集4巻(1978~1980。Ⅰ Russian Thinkers, Ⅱ Concepts and Categories, Ⅲ Against the Current, Ⅳ Personal Impressions)があり、単行本に『自由論』Four Essays on Liberty(1990, Oxford Paperback)、『ヴィーコとヘルダー』Vico and Herder(1976)などがある。
[山下重一]
『小川晃一・小池銈・福田歓一・生松敬三訳『自由論』Ⅰ・Ⅱ(1971/2000・新装版・みすず書房)』▽『小池銈訳『ヴィーコとヘルダー』(1981・みすず書房)』▽『福田歓一・河合秀和他編訳『バーリン選集』Ⅰ~Ⅳ(1984~1992・岩波書店)』▽『バーリン著、田中治男訳『バーリン ロマン主義講義』(2010・岩波書店)』
アメリカの作詞・作曲家。ロシアに生まれ、4歳のとき一家とアメリカに移住。さまざまな職を転々としながら歌曲をつくり、1911年の大ヒット『アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド』が出世作となった。以来『オールウェイズ』『イースター・パレード』、『ホワイト・クリスマス』『ショウほど素敵な商売はない』など生涯に1500曲の庶民的で魅力ある傑作を生んだ。ミュージカル『アニーよ銃をとれ』(1946)など舞台作品19、『トップ・ハット』(1935)、『ブルー・スカイ』(1946)などミュージカル映画18。1989年9月22日、101歳でニューヨークに没。
[青木 啓]
アメリカのポピュラー・ソングの作曲家。ロシア生れで幼時にアメリカへ移住,ニューヨークで育った。幼いころから家計を助けるため旅芸人となって街頭で歌ったり,カフェの給仕兼歌手として働いた。見よう見まねで作曲を試み,1907年に初めて作品が出版され,11年に《アレクサンダーズ・ラグタイム・バンドAlexander's Ragtime Band》を発表,これが大ヒットしソングライターとしての名声を確立した。その後,《オールウェーズ》(1925),《ブルー・スカイズ》(1928)などの名曲を作り,14年の《ウォッチ・ユア・ステップ》をはじめブロードウェーのレビューを次々に手がけ,35年の《トップ・ハットTop Hat》など映画音楽も数多く書いた。最大のヒット曲にクロスビーが歌って有名にした《ホワイト・クリスマスWhite Christmas》(1942),ミュージカルの名作に《アニーよ銃をとれAnnie,Get your Gun》(1946)があり,庶民的な親しみやすさを最大の特徴とした。
執筆者:中村 とうよう
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