びく(読み)ビク

精選版 日本国語大辞典 「びく」の意味・読み・例文・類語

びく

  1. 〘 名詞 〙
  2. 縄を編んで作った、物を盛って運搬する道具。畚(ふご)の類。〔書言字考節用集(1717)〕
  3. ( 魚籠 ) 取った魚を入れるための器。籠びく、箱びく、桶びく、網びくなど種類が多い。魚籃(ぎょらん)
    1. 魚籠〈拾遺都名所図会〉
      魚籠〈拾遺都名所図会〉
    2. [初出の実例]「夕日の潜る尾久のしら魚」(出典:雑俳・俳諧觿‐一三(1797))

びく

  1. 〘 名詞 〙
  2. 耳たぶ。耳朶(じだ)
    1. [初出の実例]「徳つけ奉らんと思ひたれば、耳のびくが薄く坐しけると欺いて、空笑してこそ返しけれ」(出典:太平記(14C後)九)
  3. 牛の首の垂れ下がった部分。また、鶏の両頬の垂れ下がった部分。〔名語記(1275)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「びく」の読み・字形・画数・意味

【微】びく

賤しい身。唐・王昌齢〔武陵の田太守に答ふ〕詩 劍に仗(よ)りて、千里に行く 一言に感ず 曾(かつ)て大梁の客と爲る 信陵(君)の恩に(そむ)かず

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【糜】びく

粉骨砕身。唐・李商隠〔白従事の為に陳許李尚書に上(たてまつ)る啓〕感、肌骨(きこつ)に深く、戴くこと丘山よりも重し。未だ投刺(とうし)(名刺を通じる)のを伸べざるに、已に糜誓ひを定めたり。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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