ピオリア(読み)ぴおりあ(英語表記)Peoria

翻訳|Peoria

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピオリア」の意味・わかりやすい解説

ピオリア
ぴおりあ
Peoria

アメリカ合衆国、イリノイ州中部、イリノイ川とピオリア湖に臨む都市。人口11万2936(2000)。中部域の交通、工業の中心地で、重要な通関港である。19世紀中ごろ以来のビールウイスキーの町として知られるほか、農業・土木機械、化学、食品、衣料など多種工業の発達が著しい。また、農業地帯の真ん中にあるため、農産物の市場、集散地としても重要である。1680年にフランスのラ・サールが探検に入ったのが始まりで、1845年より市制が施行された。ブラドリー大学(1896創立)の所在地でもある。1858年、リンカーンが上院議員選挙に立候補し、民主党ダグラスとの論争のなかで、奴隷制反対を唱えた所としても有名。

[作野和世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピオリア」の意味・わかりやすい解説

ピオリア
Peoria

アメリカ合衆国,イリノイ州中北部,イリノイ川にのぞむ商業都市。 1680年,フランス人によって砦が建設されたのが始り。地名インディアンの族名に由来する。 1854年リンカーンが奴隷廃止を声明した地。五大湖とメキシコ湾を結ぶ水運の要地で,トウモロコシ家畜などの取引と輸送の中心。ビールやウイスキーの醸造で知られる。工業化が進み,ブルドーザをはじめ,農業耕作機械の生産が多い。西方に 97年創立のブラッドレイ大学がある。人口 11万5007(2010)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

一粒万倍日

一粒の種子をまけば万倍になって実るという意味から,種まき,貸付け,仕入れ,投資などを行えば利益が多いとされる日。正月は丑(うし),午(うま)の日,2月は寅(とら),酉(とり)の日というように月によって...

一粒万倍日の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android