フィロラオス(読み)ふぃろらおす(英語表記)Philolāos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フィロラオス」の意味・わかりやすい解説

フィロラオス
ふぃろらおす
Philolāos
(前470ころ―?)

古代ギリシア哲学者南イタリアの町クロトン(あるいはタラス)に生まれる。代表的なピタゴラス学徒。ピタゴラスの霊魂論、数論、天体論などを発展させ、たとえば、肉体は霊魂の墓であるという説(ソーマ・セーマ説)を唱えたり、5種類の正多面体に構成要素(火、土、空気、水、アイテール〔?〕)を割り振ったり、「万物かまど」「ゼウスの家」とよばれる中心火の周りを地球を含む10個の天体が回っていると考えたりした、と伝えられる。プラトンフィロラオスの著作を剽窃(ひょうせつ)して『ティマイオス』を書いたとする伝承は有名である。

鈴木幹也

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィロラオス」の意味・わかりやすい解説

フィロラオス
Philolaos

前5世紀後半頃在世のギリシアのピタゴラス学派の哲学者。南イタリアのタレンツムあるいはクロトンの生れ。ソクラテス同時代者で,シミアス,ケベス,アルキュタスは彼の弟子ピタゴラス主義を初めて体系化した人ともいわれる。

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