フライ川(その他表記)Fly River

改訂新版 世界大百科事典 「フライ川」の意味・わかりやすい解説

フライ[川]
Fly River

ニューギニア島最大の川。全長1040km。島の中央を走る大山脈群に源を発し,島の南部の大沖積平野を蛇行しながらゆっくりと流れてパプア湾に注ぐ。河口と800km上流とはわずか20mの高度差しかなく,12月から3月にかけての雨季にはしばしば広範囲にわたってはんらんする。河口の広大な三角州マングローブの茂る低湿地帯であり,また密林におおわれた流域にはさまざまな熱帯の野生動物が生息している。特にオーストラリアとの関係が深く,単孔類や有袋類もみられる。川の名前は1842年に河口を発見したブラックウッドが乗っていたイギリス船フライ号にちなむ。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 政徳 吉岡

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フライ川」の意味・わかりやすい解説

フライ川
ふらいがわ
Fly

パプア・ニューギニア、ニューギニア島南西部の大河。セントラル山脈西部に発し、長大なストリックランド川などの支流をあわせ、パプア湾に注ぐ。長さ1150キロメートル、流域面積約7万平方キロメートル。河口から約800キロメートル上流のキウンガまで航行可能。中・下流域は広大な低湿地で、同国でもっとも未開発の地域として残されている。名称は、1842年に河口付近を探検したイギリス船名に由来。この川からセピク川にかけては、1928年に踏破された。

[谷内 達]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フライ川」の意味・わかりやすい解説

フライ川
フライがわ
Fly River

パプアニューギニア最大の川。全長 1130km。ニューギニア島中央部の脊梁山系のビクターエマニュエル山脈に源を発し,パプア湾西岸に注ぐ。おもな支流はストリックランド川。下流部は無数の湖沼湿原に富む大三角州を形成し,マングローブ,サゴヤシタコノキ繁茂。河口から約 800km上流まで汽船で航行可能。河口付近にダルの町がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

4月1日の午前中に、罪のないうそをついて人をかついでも許されるという風習。また、4月1日のこと。あるいは、かつがれた人のこと。四月ばか。万愚節。《季 春》[補説]西洋もしくはインドに始まる風習で、日本...

エープリルフールの用語解説を読む