汽船(読み)きせん

日本大百科全書(ニッポニカ)「汽船」の解説

汽船
きせん

推進機関として蒸気機関を備えた。19世紀の初め、船の推進機関として蒸気機関が最初に実用化され、それ以来、初期の推進機関はすべて蒸気機関であったことから、これを装備した船を蒸気船といい、略して船といった。その後、内燃機関など他種の機関が船に使用されるようになって、汽船という名称は、機械力で推進する船すべてをさすようになった。船舶法施行細則には「機械力をもって運航する装置を有する船舶は、蒸気を用いると否とにかかわらず、これを汽船とみなす」と定められている。

[森田知治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「汽船」の解説

汽船
きせん
steamship

帆船機帆船に対して使われる。狭義では内燃機関によるモータ船に対して,蒸気を原動力として推進機を動かし航行する船舶をさし,蒸気機関にはレシプロタービンの両種を含む。一般には広義に使用され,蒸気機関のほか,ディーゼル,ガスタービンなどの内燃機関や原子力などの各機関によって航行する船舶をも総称している場合がある。

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百科事典マイペディア「汽船」の解説

汽船【きせん】

本来,蒸気力を利用して推進する船をいうが,船舶法施行細則では,機械力によって運航する装置を有する船舶とされ,したがって蒸気タービン船のほかディーゼル船電気推進船なども含む。
→関連項目帆船

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デジタル大辞泉「汽船」の解説

き‐せん【汽船】

蒸気の力を動力として動く船。蒸気船。船舶法では、機械力を利用して推進する船をいう。

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世界大百科事典 第2版「汽船」の解説

きせん【汽船 steam ship】

元来は蒸気力を使って推進する船のこと。19世紀の初め,機械力による動力船として最初に実用化されたものが蒸気機関を用いたものだったところから,これを備えた船を蒸気船,または汽船と呼んだ。しかし,その後動力源としてディーゼルエンジン,電動機やガスタービン,さらには原子力が利用されるようになったことに伴って,現在ではこれらのディーゼル船,電気推進船,ガスタービン船,原子力船も汽船のうちに含め,動力船と汽船とが同義に使われるようになっている。

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世界大百科事典内の汽船の言及

【水運】より

…清になっても漕運は内陸水運を利用したが,海運の復活を求める声も強く,道光年間(1821‐50)に正式に復活する。海運には新しい汽船が用いられたこともあったが,まもなく漕運そのものが廃止され,国内の貨物輸送を税糧輸送が大部分を占めるという形は,生産物の相互流通という近代的形態にとってかわられる。 一方,華北華中の沿岸で漕運が盛んであったころ,東南海岸の海路も唐・宋を通じて繁栄していた。…

【舟∥船】より

…産業革命による経済構造の変化は19世紀中葉に至って爆発的な商工業の膨張と原料や製品の大量輸送をもたらした。汽船はすでに19世紀初頭から川や運河などでは使われ始めていたが,まだ広い海を渡るのは無理であった。そこでこの世界規模の大量輸送にこたえるべく帆船の大型化と技術革新が始まり,クリッパーに代表されるような史上例を見ない高性能の大型商業帆船が続々と建造された。…

※「汽船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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