ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プーフェンドルフ」の意味・わかりやすい解説
プーフェンドルフ
Pufendorf, Samuel Freiherr von
[没]1694.10.13. ベルリン
ドイツの法学者。ハイデルベルク大学で最初の自然法学の教授となり,次いでスウェーデンのルンド大学教授をつとめた。主著『自然法と万民法』 De Jure Naturae et Gentium (1672) で大陸自然法学の体系をつくった。彼の自然法学は多くの点で,ホッブズとグロティウスの折衷的性格をもち,自然状態に社会結合性が内在すること,服従契約以前に結合契約が要請されること,政治社会は道徳的存在であることを主張した。その自然法学は 17世紀後半から 18世紀にいたるまで,ヨーロッパの政治思想に対し一つのスタンダードとしての影響を与えた。
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