改訂新版 世界大百科事典 「ヘッカー」の意味・わかりやすい解説
ヘッカー
Ewald Hecker
生没年:1843-1909
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ドイツの思想家。ハイデルベルク近郊エーバーバッハ生まれ。1921年イギリスの枢機卿(すうききょう)ニューマンの影響を受けてカトリックに改宗。キルケゴールやニューマンの著作をドイツ語に翻訳しただけでなく、カトリック文芸評論誌『ホーホラント』に拠(よ)って多彩な評論活動を行った。主著は『西欧の父ウェルギリウス』(1931)。抵抗運動「白バラ」のハンスHans Scholl(1918―1943)と
ゾフィーSophie Scholl(1921―1943)のショル兄妹に感化を与えた反ナチズムの著書によっても有名である。
[木村直司 2015年4月17日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…まず,フランスのB.A.モレルがその《臨床研究》(1852)で,若年者に発症し急速に痴呆状態へと進行する精神病を〈早発痴呆démence précoce〉と名づける一方,ドイツではK.L.カールバウムが1874年(63年説もある)に精神運動性の興奮と昏迷という相反する状態をふくむ病像を〈緊張病Katatonie〉と名づけた。またE.ヘッカーが1871年に思春期に始まって感情鈍麻や意欲減退を示しながら欠陥状態へと至る病像を〈破瓜病Hebephrenie〉と命名し,最後にE.クレペリンが1899年の彼の《精神医学教科書》第6版であとの二つをまとめ,これに〈妄想痴呆〉を加えて〈早発痴呆Dementia praecox〉と呼んだ。しかし,症例の観察を重ねていくと,普通の意味の〈痴呆〉が生ずるのでも,つねに青年期に始まるのでもなく,問題は精神機能の分裂にあることから,スイスのE.ブロイラーが〈精神分裂病Schizophrenie〉という新語を使いはじめ,主著《早発痴呆または精神分裂病群》(1911)を通じてこれが世界中へ広まった。…
…緊張型(緊張病)や妄想型にくらべると治療は困難で,一定の人格変化をあとに残すことが多い。この病型はドイツのヘッカーが師カールバウムの臨床資料をもとに1871年に記述したが,これに対応する病像はフランスでも1852年にモレルにより〈早発(性)痴呆〉として記載されている。この事実は,こんにち精神分裂病のもっとも古典的な病型とみなされるものが,歴史的には緊張型や妄想型よりずっとおくれて登場した近代的病型であることを示唆している。…
※「ヘッカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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