ベラール(読み)べらーる(英語表記)Berar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベラール」の意味・わかりやすい解説

ベラール
Berār

インド西部,マハーラーシュトラ州東部の地域。デカン高原北端部を占め,北はガウィルガル丘陵,南はアジャンタ山脈とサトマラ山脈にはさまれて,プルナ川沿いに東西に延びる。歴史的には東方のナーグプル盆地も含む広い地域の名称であったが,19世紀後半からは,現在のマハーラーシュトラ州アコラ,アムラーバティ,ブルダーナ,ヤバトマール (イェオトマル) の各県に限定されるようになった。 13世紀末からイスラム勢力に支配されたが,ムガル帝国の衰退後はハイデラーバード王国領となり,1853年イギリス領となった。独立後,1956年からマディヤプラデーシュ州に属していたが,マラーティー語の使用地域であるため,60年マハーラーシュトラ州に帰属。デカン高原のワタ栽培の一中心地。

ベラール
Bérard, Christian

[生]1902. パリ
[没]1949. パリ
フランスの画家,舞台装置家。パリのアカデミー・ランソンで学んだ。 1925年頃から画壇にデビュー。人間を忘れた現代絵画の動向に不満をもち,人道主義を加味した写実性を主眼とする作風で,ネオ・ユマニストといわれた。しかし彼の真髄は舞台美術にあり,J.コクトー,L.ジュベらと親交をもち,『シャイヨーの狂女』などの舞台装置をはじめ,シャンゼリゼ劇場で G.バランシン,R.プチらのバレエの舞台装置にその手腕を発揮した。さらに衣装,モードにも幅を広げ,パリ風の洗練された作品は高く評価されている。またコクトーの映画『美女と野獣』 (1945) ,『双頭の鷲』 (47) などのセットに非凡な才能を示した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベラール」の意味・わかりやすい解説

ベラール
べらーる
Berar

インド中部、マハラシュトラ州北東部の地域名。タプティ川の支流プルナ川最上流域一帯をさし、イギリス支配時代には一つ行政区をなしていた。肥沃(ひよく)なレグール土に恵まれ、デカン高原の綿花栽培の中心地域の一画を占める。アコラ、アムラワチは綿花の集散地となっている。

[貞方 昇]

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