ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベラール」の意味・わかりやすい解説
ベラール
Berār
ベラール
Bérard, Christian
[没]1949. パリ
フランスの画家,舞台装置家。パリのアカデミー・ランソンで学んだ。 1925年頃から画壇にデビュー。人間を忘れた現代絵画の動向に不満をもち,人道主義を加味した写実性を主眼とする作風で,ネオ・ユマニストといわれた。しかし彼の真髄は舞台美術にあり,J.コクトー,L.ジュベらと親交をもち,『シャイヨーの狂女』などの舞台装置をはじめ,シャンゼリゼ劇場で G.バランシン,R.プチらのバレエの舞台装置にその手腕を発揮した。さらに衣装,モードにも幅を広げ,パリ風の洗練された作品は高く評価されている。またコクトーの映画『美女と野獣』 (1945) ,『双頭の鷲』 (47) などのセットに非凡な才能を示した。
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