ホリガー(読み)ほりがー(英語表記)Heinz Holliger

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホリガー」の意味・わかりやすい解説

ホリガー
ほりがー
Heinz Holliger
(1939― )

スイスオーボエ奏者。ベルン音楽大学とパリ音楽院で学んだほかブーレーズに師事して作曲法も修めた。1959年ジュネーブ、61年ミュンヘン両音楽コンクールで第1位。バーゼル交響楽団を経て、66年からフライブルク音楽大学教授。以後、室内楽・独奏の両分野で活動し、70年(昭和45)初来日。オーボエの演奏上の難点をすべて克服したうえ、自らくふうした新しい奏法により、この楽器に新しい可能性をもたらした。レパートリーは広いが、現代音楽にとくに造詣(ぞうけい)が深く、多くの作品がホリガーのために書かれ、彼によって初演されている。指揮者、作曲家としての活動も見逃せない。

[岩井宏之]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホリガー」の意味・わかりやすい解説

ホリガー
Holliger, Heinz

[生]1939.5.21. ランゲンタール
スイスのオーボエ奏者,作曲家。ベルン音楽院を経て,バーゼル音楽院で P.ブーレーズに作曲を,パリ国立音楽院で P.ピエルロにオーボエ,Y.ルフェビュールにピアノを学ぶ。 1959年ジュネーブ,61年ミュンヘンの国際音楽コンクールにオーボエで1位入賞。以後独奏者として活躍するかたわら,ドイツのフライブルク音楽学校で教えている。現代最高の技術をもつオーボエ奏者で,K.ペンデレツキ,H.ヘンツェ,K.シュトックハウゼン,E.クシェネック,L.ベリオ,A.ジョリベら多数の現代作曲家が作品を捧げている。作曲家としてもすぐれ,『オーボエ,ビオラ,ハープのためのトリオ』 (1968) ほかの作品がある。

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