(読み)キュウ

デジタル大辞泉 「毬」の意味・読み・例文・類語

きゅう【毬】[漢字項目]

人名用漢字] [音]キュウ(キウ)(漢) [訓]まり いが
〈キュウ〉まり。「打毬
〈いが〉とげのある外皮。「毬栗いがぐり
難読毬杖ぎっちょう毬打ぎっちょう松毬まつかさ毬藻まりも

まり【×毬/×鞠】

遊びやスポーツに用いる球。ゴム製ほか、革製、綿をしんにして糸で巻いたものなどがある。ボール。「―をつく」「ゴム―」
けまり」に同じ。
「さま悪しけれど―もをかし」〈・二一五〉
[類語]ボール

いが【×毬/×梂】

クリなどの果実を包んでいる、とげのある外皮。殻斗かくと一種
[類語]とげのぎ綿毛

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精選版 日本国語大辞典 「毬」の意味・読み・例文・類語

いが【毬・梂・栗毬】

  1. 〘 名詞 〙 栗の実を包むとげが密生した外皮。植物学的には、総苞(そうほう)の発達したもので、とげは、総苞片の腋から出る腋芽(えきが)の発達したもの。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

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普及版 字通 「毬」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 11画

[字音] キュウ(キウ)
[字訓] まり・たま

[説文解字]

[字形] 形声
声符は求(きゆう)。求は裘の初文。まるく巻きこむものの意がある。〔説文新附〕八上に「鞠(まり)なり」とあり、毛糸などをまるく巻きかためたもの。〔楚歳時記〕の正月に打毬が行われたという記述があり、杖を用いて毬をうつ遊びがあった。

[訓義]
1. まり、たま。
2. まるくかたいもの、栗のいがなど。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕毬 万利(まり) 〔名義抄〕毬 マリ 〔立〕毬 マリ・マリウチ

[熟語]
毬衣毬果毬子・毬場毬杖毬灯毬馬毬路
[下接語]
画毬・戯毬・玉毬・撃毬・香毬・綵毬毬・蹴毬・雪毬・毬・争毬・打毬・馳毬・灯毬・毬・撲毬・撥毬・盤毬・毬・毛毬

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「毬」の意味・わかりやすい解説


まり
ball

鞠とも書く。ゴムや革,糸や合成樹脂などで球をかたどった運動玩具。歴史は古く,日本でも7世紀のなかば,蹴鞠 (けまり) の遊戯が行われたことが知られる。のち手鞠遊びが行われるようになったが,これらは中国から渡来したものである。その後,木綿糸などを使用して,より弾力性をもたせる工夫がなされてきたが,明治中期にドイツからゴム製の毬が輸入され,その使用方法も違ってきた。今日ではボールと呼ばれるゴム,革,合成樹脂製のものが多用されている。内部には空気を充填するもの,各種材料の芯を用いるものなどがあって,各種スポーツ用のものが広範に普及している。

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