ポロト湖(読み)ぽろとこ

日本歴史地名大系 「ポロト湖」の解説

ポロト湖
ぽろとこ

白老町の市街地から北東七〇〇メートル、若草わかくさ町にある。周囲三キロ、面積〇・三二平方キロ、最大水深八・六メートル、水面の標高八・八メートルで、南北に細長い潟湖。西側に長径一五〇メートル・短径一〇〇メートルのポント(小沼)がある(以上「新白老町史」)。「協和私役」安政三年(一八五六)七月四日条に「シラオイを出て半里余、小沼あり。ポントウと云。其左に大沼ありポロトウと云」と記される。湖は支笏泥溶岩上に段丘礫層をのせた丘陵にできた谷の前面を、社台しやだい川・別々べつべつ川の砂が埋めたもの。コイフナウグイワカサギなどが生息し、冬はワカサギ釣場、スケート場にもなる。湖畔には財団法人アイヌ民族博物館によって復元された伝統的家屋群および博物館などの施設があり、土産物産街も隣接する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポロト湖」の意味・わかりやすい解説

ポロト湖
ポロトこ

北海道南西部,白老町にある湖沼。別称ポロト沼。面積約 0.33km2。周囲約 4km。最大深度 8.6m。湖面標高 5m。湖名はアイヌ語で「大きな沼」を意味し,西隣には「小さな沼」を意味するポント湖がある。1965年国道36号線に沿いの白老アイヌコタン集落)が湖畔に移転し観光地となった。1967年白老民俗資料館,1984年アイヌ民族博物館,2020年には国立施設の民族共生象徴空間(愛称ウポポイ)が整備され,先住民族アイヌの文化や風習伝承・保存がはかられている。湖畔の国有林遊歩道が整備され,自然休養林に指定されている。周辺では 5ヵ所の縄文遺跡が発見されている。

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デジタル大辞泉プラス 「ポロト湖」の解説

ポロト湖

北海道白老郡白老町にある海跡湖。面積約0.32平方キロメートル。アイヌ語で“大きな沼”を意味する。湖畔には遊歩道が整備され、アイヌ民族博物館が隣接する観光地。

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