マメハンミョウ(読み)まめはんみょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マメハンミョウ」の意味・わかりやすい解説

マメハンミョウ
Epicauta gorhami

鞘翅目ツチハンミョウ科。体長 12~17mm。全体光沢のない黒色であるが,頭部大部分は光沢のある赤色で,前胸背の中央縦条と両側縁,小楯板,上翅の側縁,会合部および中央の縦条は灰白色である。上翅の縦条は寒地のものでは著しく退化することが多い。頭部は頬部が強く張出す。前胸は小さく,前方にせばまり頸状になる。上翅は細長く,両側縁はほぼ平行幼虫過変態を行い,イナゴなどの卵塊を食べる。成虫は夏から秋に出現し,各種植物の葉を食べ,ダイズなどに害を与えることがある。本州四国,九州に産する。 (→ツチハンミョウ )  

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マメハンミョウ」の意味・わかりやすい解説

マメハンミョウ
まめはんみょう / 豆斑蝥
[学] Epicauta gorhami

昆虫綱甲虫目ツチハンミョウ科に属する昆虫。本州、四国、九州に分布する。体長約2センチメートル、体は長くて黒色で光沢がなく、頭だけ赤く、首は細い。前胸に3条、各上ばね中央と両縁に各1条灰白毛の縦線があるが、東北地方の個体では消失する。雑草、とくにマメ類を食べ、地中に産卵し、幼虫はイナゴの卵塊を食べて成育し、過変態をする。体内にはカンタリジンを含み、乾燥し粉末にして薬用発泡剤)とされる。対馬(つしま)には同属のチョウセンマメハンミョウがいる。

[中根猛彦]

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